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おいしい非常食

カゴメ「野菜一日これ一本」。”長期保存缶”vs”紙パック”。味や栄養、飲みやすさを管理栄養士が徹底比較!

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みなさん、こんにちは!

長期保存が可能な野菜ジュースとして、カゴメから「長期保存用 野菜一日これ一本」が発売されています。

災害時に偏りがちな栄養素を補給するには助かる商品ですよね。

でも、いつも飲んでるパックの野菜ジュースと何が違うんでしょう?

今回は、管理栄養士の筆者が、栄養面やおいしさ、飲みやすさなど、総合面で比較したいと思います。

実際に、災害時に使えるのか?

家族や子供も飲める味なのか?

災害時の備蓄を考えている人にもプラスの情報になればと思います。

 

①野菜ジュースの基本情報

長期保存用 野菜ジュース

缶 (長期保存用)パック
内容量190g200ml
価格(税抜き)¥150¥100
原材料野菜(にんじん(輸入、国産)、トマト、ごぼう、ケール、メキャベツ(プチヴェール)、赤ピーマン、ほうれん草、ブロッコリー、あしたば、ビート、チンゲンサイ、小松菜、かぼちゃ、パセリ、クレソン、アスパラガス、セロリ、しょうが、とうもろこし、グリーンピ-ス、紫いも、キャベツ、レタス、たまねぎ、だいこん、紫キャベツ、赤じそ、カリフラワー、なす、はくさい)、レモン果汁野菜(トマト(輸入又は国産(5%未満))、にんじん、メキャベツ(プチヴェール)、ケール、ピーマン、ビート、ほうれん草、ブロッコリー、あしたば、チンゲンサイ、小松菜、かぼちゃ、パセリ、クレソン、アスパラガス、セロリ、しょうが、とうもろこし、ごぼう、グリーンピース、紫いも、キャベツ、レタス、たまねぎ、だいこん、紫キャベツ、赤じそ、カリフラワー、なす、はくさい)、レモン果汁
野菜の数30品目30品目
賞味期限製造より5年製造日より270日(約9か月)

1)内容量

若干ですが数字が違いますね。

グラムは「重さ」を示し、mlは「体積」ですから、重さとしてはほぼ変わらないとみていいでしょう。

2)価格

価格は購入店や、一回に購入する量によっても1本あたりの価格が変わります。

パックの方が重量あたりをみても安いですね。

これだけの野菜の種類は入って、この価格というのは、長期保存の缶にしても、パックにしても安いです!

3)原材料

原材料の並び順は、多い順に記載されています。

決定的な違いは、1番目の野菜。

缶の方は「にんじん」、パックの方は「トマト」

それ以降はそれほど大きさ差はありませんが、「ごぼう」の配合順番に差があるのが気になります。

缶の方がごぼうの表示が前の方にあるので、ごぼうの味が強いのかな?と考えます。

この原材料の並び順をみるだけで、少しですが味イメージができますね。

4)野菜の数

これは両方30種類と数は同じです。

30種類もの野菜を一度に摂取できるなんて、カゴメさんに感謝ですね。

5)賞味期限

長期保存用の缶は、製造日から5年と災害時用の保存食として需要の高い日数ですね。

長期保存するには、紙パックではやはり耐性が少なく、備蓄品としては缶タイプがおすすめです。

紙パックのほうでも、開封しなければ約9か月はもちますので、いつも飲んでいて買い足ししている方はパックの方でも問題ありませんね。

 

②野菜ジュースの栄養素

長期保存用 野菜ジュース

缶(長期保存用)※1本あたりパック※1本あたり
栄養成分エネルギー:83kcal、たんぱく質:1.7g、 脂質:0g、 炭水化物:20g、 ナトリウム:0~285mg、 糖質:17.9g、糖類:15g、食物繊維:0.3~3.9g、食塩相当量:0~0.8g、カリウム:170~1300mg、ビタミンK:0~19μgエネルギー:68kcal、 たんぱく質:2.4g、 脂質:0g、 炭水化物:15.7g、 ナトリウム:0~220mg、 糖質:13.7g、糖類:11.4g、食物繊維:1.1~2.9g、食塩相当量:0~0.6g、カリウム:700mg、ビタミンK:11μg
リコピン:2.6~7.5mg、β-カロテン:4400~27000μgリコピン:16mg、β-カロテン:2900~13000μg

※パックに記載されている栄養素の一部は、比較するため項目以外の栄養素を削除しています。

気になる項目を解説していきます。

1)エネルギー

エネルギーは、カロリーといったほうがなじみ深いと思います。

簡単に言うと「生きていくうえで最低限必要なエネルギーと、活動するためのエネルギー」を言います。

数値を見ても、缶:83kcal、パック:68kcal ですので、管理栄養士の見解からするとそこまで大きな差はないと思います。

エネルギーが必要な場面で、少しでもカロリーを気にされる方は、どちらを選ぶか判断されるのが良いと思います。

2)炭水化物&糖質&食物繊維

炭水化物=「糖質」+「食物繊維」であらわされます。

炭水化物の働きは、体の主要なエネルギーの源。

極端に糖質が不足すると意識障害などを引き起こす可能性があります。

また糖質は、同じエネルギー源でも脂質やたんぱく質と比べると、すばやくエネルギー源になるという特長があるため、緊急時には優先して摂取してもらいたい栄養素です。

緊急時ということを考えると、長期保存用の缶の方が炭水化物、糖質、食物繊維、3つとも数値が多いので、理にかなった商品になっていますね。

3)リコピン

リコピンはおなじみ、トマトに多く含まれる栄養素ですね。

やはり、トマトの配合が多い「紙パック」の方が数値が高いですね。

リコピンは、血流の改善や、生活習慣病の予防、肥満を予防、美肌効果等の効果が期待されています

長期保存用の缶にも含まれていますので、多く摂取したい方は、紙パックの方を優先するとよいですね。

4)β-カロテン

β-カロテンもおなじみ、緑黄色野菜やにんじんに多く含まれる栄養素として有名ですね。

にんじんが多く含まれている「長期保存用の缶」の方が数値も高くなっています。

β-カロテンは有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用や、免疫を改善する働きがあることがわかってきています

生の野菜からでは摂取しにくい栄養素は、野菜ジュースから手軽に摂取していきましょう!

 

③野菜ジュース、飲み比べ

野菜ジュース 飲み比べ

実際に飲み比べてみました!

1)長期保存用 缶タイプの「野菜一日これ一本」

野菜ジュース 飲み比べ

見た目からも「にんじんジュース!」という色合い。

飲み口は、さらっとしていてのどごしもすっきりタイプ。

香りも味も、「ザ・にんじんジュース」

砂糖も入っていないのに、にんじんの甘さが引き立っています。

飲んだ後はあまーい。でも嫌な甘さでなく後味はさっぱり。

そして、ちょっと土臭い(いい意味で)香りは、にんじんのものか、それとも多く配合されている「ごぼう」のものか。。。

沈殿物もないので、さいごまですっきりと飲める野菜ジュースでした。

 

2)紙パックの「野菜一日これ一本」

野菜ジュース 飲み比べ

これはいつもお馴染みの野菜ジュース。飲んだ経験もあるので、「そうそう、コレコレ!」という安心感。

見た目は比較してもわかる通り、トマトの赤さが出ていますね。

飲み口は、どちらかというとドロッとしていて濃厚なタイプ。

香りも味も飲みやすいトマトジュースですね!

缶タイプと比較しても、優しい酸味が後を引きます。

濃厚だけどごくごく飲めちゃう、野菜ジュースでした。

④缶タイプ、紙パックタイプ、どちらがよい?

野菜ジュース 飲み比べ

それで、結局どっちが良い?という話ですね。

●おすすめ チェックリスト

長期保存の缶タイプがおすすめの人

  • 賞味期限の管理に自信がない人(忘れっぽい人) →賞味期限の長いので
  • にんじんジュースに抵抗がない人 → にんじんの味が結構強いので
  • さらっと飲みたい人
  • 緊急時用として備えたい人

紙パックがおすすめの人

  • いつも野菜ジュースを飲んでいて入れ替えができる人 → コスパ面を考えて
  • 少しでもカロリーを抑えて飲みたい人
  • トマトジュースに抵抗がない人
  • 濃厚な野菜ジュースが好きな人

●子供用にも野菜ジュースを備蓄したいけど、、、と迷っているかたにアドバイス

お子さんによって、野菜ジュースが苦手な子、トマトやにんじんが嫌いが子には、どんなに頑張ってもこの野菜ジュースは難しいと思います。

私も、子供が飲めるような災害時用の飲み物を探してみましたが、現段階では見つかりませんでした・・・。

子供用には、水分補給という観点で、お水やお茶などを用意するのがベストです。

しかしながら、野菜ジュースは飲むだけでなく、調理用としても使えるのご存知ですか?

災害時のごはんやスープなどを、水で戻すのではなく、野菜ジュースを使って加工調理できるものもあります

そうすることで、野菜ジュース直接では難しかった栄養補給が、ごはんやスープから摂取することができます。

緊急時のときに食べれるかどうかわからないものを持っていくよりも、

事前に食べることができるか?好きな味かをチェックしたものを防災グッズの中にセットしておくと、いざというときに安心ですね。

小さなお子さんがいる方こそ、事前の試食や災害時の備えをしていただきたいと思います。

 

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⑤まとめ

非常食の1つとして注目されている「カゴメ 長期保存用 野菜一日これ一本」。

災害時用に備える前に、いつも飲んでいる野菜ジュースとの比較をしてみました。

栄養素はそこまで大きな差はありませんが、味わいは好き嫌いがはっきり分かれる味でした。

長期保存用と言って、備蓄して安心するのも大事ですが、本当に食べるシーンで使えるかどうかが問題です。

家族や子供が食べることを想定して、事前にこの味は食べれるか?好きか嫌いか?をチェックしておくべきだな、と感じました。

長期保存用だけでなく、いつも食べている食べなれた味を備蓄し、常に入れ替えできるようにしておくと、コスト的にも、安心できますよね。

これからも、便利に使えておいしい非常食をご紹介していきます!

 

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